きのうは、久しぶりに泳いできました。
家から歩いて20分ほどの場所にある区営のスポーツセンター。
その中にあるプールで、のんびり泳いだり、歩いたり・・・。
2時間ぐらいはいたでしょうか。
日頃の運動不足解消のため、だったんですが、
水の中にいる時って、不思議と頭の中が整理されるんですよね。
そして、何故か最後には前向きな結論に達します。
以前にどこかで「夜に悩み事を考えるとよくない」と聞いた事がありますが、
今日の僕は真っ昼間に、日差しの差し込む室内プールにいたわけで、
悪い思考になるはずが無い(笑)で、何を考えていたかと言えば、
やっぱり仕事の事。そのきっかけは・・・。
先日、You Tubeで約20年前のニュース番組の映像を見ていたんです。
逸見政孝さんの「スーパータイム」とか、徳光和夫さんの「プラス1」とか・・・。
小学生の僕は、なぜかこの頃のニュース番組が好きで見ていたので
「懐かしい~」とテンションも上がる上がる・・・。根っからのテレビオタクの僕は、
一つの映像を30回くらいずつ繰り返して見ていました(笑)
それと同時に、いろんな事を思うんですよね。
「僕も同じ年齢になった時に、同じような仕事が出来るのかなあ」
「そのためには、今、何をすれば良いんだろうか」
「今、自分がやりたいと思っている事を、そのまま目指し続けて良いんだろうか」
中でも、3番目が僕の最近の「考え事ランキング」1位です。
最近、周りの人から「この業界にいて、どんな仕事をやりたいの?」と聞かれると、
僕は「ドキュメンタリー」と答えます。先日の「足利事件」の菅谷さん釈放のニュース、
その一方で、限りなくえん罪に近い何の罪もない人が、収監されるまでを追った番組、
それらを見ていると、自分の中に湧き上がる物があるのです。
マスコミの力、映像・報道の力は時として凶器になります。
でも、正しく使う事で、巨大な組織に立ち向かう人たちの正当な主張を
大きな声にして届ける事も出来る。
自分の仕事を通じて、誰かの役に立てる事があるのかもしれない。
そんな事を思うのです。
では、その事と、僕のアナウンサーとしての仕事は結びつくのか。
本当にドキュメンタリーが作りたいのだったら、制作者の側に回る勉強を
するべきではないのか。そんな疑問が出てきます。
でも、自らが「伝え手」としての役割を果たしたいとも思うのです。
話は戻って、20年前の映像に登場する大先輩の皆さん。
よく思い出してみると、ほとんどの方がバラエティー番組以外に
ドキュメンタリー番組を担当されていた事が思い出されてきました。
中でも、逸見さんが案内人を務めていた番組「素敵にドキュメント」。
番組自体は、残念な終了の仕方をしましたが、社会現象から人間ドラマまで
本当に興味深い内容を、丁寧な取材で放送していた記憶があります。
小学生か中学生の頃の僕も、ほぼ毎週見ていたような気がします。
今から20年後に、こんな番組が出来たら良いなぁ。
そんな事を思い出させてくれた、プールでの2時間。
考え事をしていると、あっという間なんですよね。
もうすぐ、今年も折り返し。これから今年の後半にかけては
新たな仕事が色々と出来そうな予感がしています。
20年後のための、今の一歩。水中から踏み出してみますか!!
今まで、たくさんのブログを書いてきましたが、
今回は、どのように文章を進めて良いのか分かりません。
TBS「NEWS23」のキャスターを20年近くも務めた、
筑紫哲也さんがお亡くなりになりました。73歳。
僕はこのニュースをTBSの夕方の番組「イブニング5」で知りました。
本来だと、この時間はまだ外にいるはずだったのですが、予定が早まり
この時間にテレビをつけていて、訃報に接したのです。
その時のショック。自分の体から力が抜けていく感覚に襲われました。
僕が筑紫さんの事を最初に知ったのは、確か中学生の頃。
まだ「NEWS23」が始まったばかりの頃です。当時の僕は
少しずつマスコミの仕事に興味を覚え始めていて、
ニュースの内容が分からないにも関わらず、背伸びをしたい一心で
連日「NEWS23」を見ていました。しかも当時は、番組が
23:00~23:50の1部「ニュースとスポーツ」
23:50~24:30の2部「ゲストを呼んでの特集・トークコーナー」のように
なっていて、眠い目をこすって2部まで見ていたものです。
また、僕の祖父が朝日新聞の記者だったこともあり、小さい頃に
朝日新聞の社屋で、筑紫さんにお会いしたこともありました。
そして、この仕事を初めて間もない頃、一度だけ筑紫さんの講演を聞きに行きました。
その時の話で印象に残っているのは、アメリカの9・11、同時多発テロの話。
「歴史に残る大きなニュースは、そのニュースに接したときに、自分が何をしていたかを
それぞれの人が覚えている」というお話でした。
それと、筑紫さんがエンディングで必ずおっしゃった言葉
「今日はこんなところです」
この言葉が、アメリカCBSテレビでアンカーマンとして活躍した
クロンカイト氏の決め台詞で、クロンカイト氏を目標に、筑紫さんが
キャスターを始めた事を、何冊かの本で知りました。
このクロンカイト氏は、自分のニュース番組ではほとんどコメントをせず、
淡々とニュースを伝え続け、最後に「今日はこんなところです」と言って
締めていたそうです。それでも、クロンカイト氏が、視聴者から絶大な信頼を得たのは
番組の編集権・つまり編集長の役割をクロンカイト氏が持っていたから。
そして、筑紫さんも「筑紫哲也NEWS23」という冠の通りに、ご自分が
ニュースの編集権を持たれていたそうです。
そして、クロンカイト氏はベトナム戦争の時、ついに
「アメリカはこの戦争から足を洗うべきだ」と、伝家の宝刀を抜き、
驚いた当時のジョンソン大統領が、次期大統領選への不出馬を表明したという話。
筑紫さんは、クロンカイト氏よりは積極的にご自分の意見をお話されていたと思います。
その中で「多事争論」というコーナーも生まれました。そして、TBSが危機にさらされた
証券会社の損失補填問題、そしてオウム真理教のビデオ問題では、番組が自ら
真相の解明に厳しい姿勢で取り組むことで、番組を守ってきました。
そしてきょう、アメリカ大統領選挙を見届けて、天国へ旅立たれました。
まさに生涯現役でジャーナリストとしての道を駆け抜けた筑紫さん。
僕を含め、多くの人にジャーナリストとしての姿を教えて下さいました。
本当にお疲れさまでした。心より、ご冥福をお祈り致します。