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オグリキャップ

2010年07月04日 日曜日

マスコミの仕事をしていると、時々

大きな『節目』を感じるニュースに出くわす事があります。

昨日から今日にかけてのTOKYO−FMは、まさにそれでした。

 

昨日の夜に突然入ってきた『オグリキャップ死す』の一報。

 

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僕は競馬にものすごく詳しいわけではありませんが、

取材対象としての興味はとてもある世界。

その中で間違いなく伝説を作った『名馬』の訃報は、

ひとつの時代が終わった事を感じさせました。

 

そうなると、伝え方にも思い入れが加わります。

共同通信から届く1分半ほどの長さの原稿を

30秒程度の長さに要約して読むのですが・・・。

地方競馬からスタートしたこと、

いくつもの重賞レースを制覇したこと、

最後のレースだった有馬記念に勝ってオグリコールが鳴り響いたこと・・・。

どの部分も切りたくない。

 

結局、ほかのニュースよりは長めの原稿にして読んじゃいました。

なんだか、感慨深いです。

「志の輔らくご」うちわ

2010年07月03日 土曜日

立川志の輔さんのファンクラブから、夏の落語会の案内と共に届いた団扇(うちわ)。

デザインがお気に入りです。

 

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届いた案内の落語会は8月の中旬。

ぜひ行きたいんだけど、チケットの発売日は高校野球千葉大会の初日。

発売時間には、開会式の中継をしているはず(笑)。

すぐ売り切れちゃうんだろうなあ。

でも、高校野球が終わったら、また落語を見に行くつもりです。

正真正銘の「和」

2010年07月03日 土曜日

昨日のマリンスタジアムでの「ロッテvs西武」

パ・リーグの首位攻防戦とあって、夜のスポーツニュースでも

大きく取り上げられていましたね。

横浜高校の先輩・後輩である、ロッテ・成瀬と、西武・涌井。

これからも何度となく、顔を合わせる事になるんだろうなあ。

そんな中、僕がずっと気にしていたロッテの岡田選手が

チームの勝利に貢献する3安打。初の猛打賞を記録しました。

 

以前、僕のブログにも書きましたが

岡田選手が栃木県のクラブチーム「全足利クラブ」からロッテに育成枠で指名された時、

とちぎテレビの夕方の情報番組「イブニング6」にゲスト出演したんです。

当時、僕はまだ「朝生とちぎ」をやっていて、ちょうど局にいる事ができた。

そこへ、キャスターの篠田和之さんが来て、岡田選手に僕を紹介してくれました。

 

年上の奥さんとかわいいお子さんを栃木に残して単身赴任。

「2年やってダメだったら辞める」と奥さんに約束して勝負に出た2年目。

育成枠から支配下選手登録され、1軍デビューしたものの

課題のバッティングで結果を残せず。

 

それでもホームゲームの日は毎日、金森バッティングコーチが付きっきりで

早出特打ちをしていました。18時15分試合開始の日であれば

13時30分には、グラウンドに岡田選手と金森コーチの姿がありました。

「とにかく塁に出ること。悩んでいるヒマがあれば練習します」と

ひたすら練習に取り組んだ成果が、やっと出ました。

本当に・・・良かった。

 

でも岡田選手の出場は、主力選手の相次ぐ故障によるもの。

まだまだ、安心できる現状では無いのです。

昨日の結果が良いきっかけになる事を願っています。

 

さて・・・そんな取材活動のお楽しみが「食べること」(笑)

いつもチバテレビの「マリーンズナイター」では、中継前の17時頃から

出演陣やスタッフの皆さんが控え室に集まり、早い夕食を取ります。

僕はマリンスタジアムの「焼き鳥丼」と「もつ煮ライス」がお気に入り。

 

一方、昨日の「ロッテvs西武」を実況していた黒沢幸司アナは

スタジアムのオリジナル弁当をよく食べています。

本人いわく、「新しい弁当が出たらすぐ買っているので、

ほとんどのお弁当は食べています」とのこと(笑)

 

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先日食べていたのは、西村監督のスローガンから取った「和」弁当でした。

 

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なるほど、確かに和食が中心。実に分かりやすい(笑)。

ちなみに、「和」のステッカーを持ってくれているのは黒沢アナです。

 

我々「マリーンズナイター」班は、今月の下旬まで約1ヶ月お休み。

その間は・・・もちろん!!高校野球班として千葉の各球場を走り回ります。

最近、「番組のCM見たよ!」と言われるようになりました。

本当に、たくさん流れているみたい(笑)

 

いよいよ来週の土曜日、7月10(土)の高校野球千葉大会開幕と同時に、

僕たちがキャスターを務める「速報!今日の高校野球」と

ナレーションをする「高校野球ダイジェスト」、2本立てでスタートです。

それと、10日には僕が開会式の中継も担当しますので、合わせてご覧下さい。

僕たち実況・キャスター陣も「和」の精神で頑張ります!!

本田靖春「我、拗ね者として生涯を閉ず」(上)(下)

2010年07月01日 木曜日

好きな番組は何ですか?と聞かれたら、僕は迷わず

『ドキュメンタリー番組や、検証報道番組です。』と答える。

その理由は『番組を通して、頑張っている人の姿を多くの人に伝えられるから』

『メディアという巨大な力が、困っている人の助けになりうる可能性を秘めている分野だから』

 

そんな僕が以前に読んだ本の中で

『ジャーナリストとしての姿を示した人、その著書』として紹介されたのが、この本である。

 

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読売新聞での社会部記者やニューヨーク特派員などを経て、ノンフィクション作家へ。

そして、タイトルのように自分の死期を悟った筆者による回顧録。

しかし、意外なほどに文面は人間くさい。

機械的な言葉にばかり触れている僕としては(自戒もこめて)次々に読み進める事が出来た。

 

自分がジャーナリストとして何を伝えたいのか。

そして、何を伝えるべきか。

その意志を貫こうとすると、引っ切りなしに衝突が起こる。

 

それでも生涯をかけて『拗ね者』であり続けた姿は、驚きでもあり、うらやましくも感じた。

 

そして、その中には思いを同じくした記者たちの話も登場する。

中でも僕が興味を持ったのは、多発する交通事故の問題を多角的な視点から取り上げ

『交通戦争』と名付けたキャンペーン。

 

事件の犯人をいち早く伝えるためのスクープ合戦ではなく、

普段のニュースの中で見逃されがちな部分に目を向けて現代の問題を浮き彫りし、

解決に向かうための『スクープ』が成功した例だ。

 

組織という軋轢の中で、上司に跳ね返され続けた企画の原稿を何度も作り直し、

やがて新聞全体の巨大プロジェクトとして進んでいく様は、読んでいて胸のすく思いがする。

 

そして、この仕事をやり遂げた同期の記者に、筆者は

『私は心から敬服するとともに、自分を恥じた』と、率直な思いを書いている。

 

また、今の献血システムが出来る大きなきっかけになった、

『売血』の問題を取り上げた『渾身の「黄色い血」キャンペーン』。

売血の実態を知らせ、献血制度確率の急務を訴えた。

筆者は取材のために山谷に長期間住み、自らも売血を行った結果、

注射針の使いまわしでC型肝炎に感染、それはやがて肝硬変から肝がんへとなった。

ジャーナリストとしての使命感が世の中を動かすまでの壮大な物語である。

 

ジャーナリストとは、ジャーナリズムとは・・・これからの自分がもっと意識すべき事、

見据えるべき事を衝いている本である。

次のこの本を読む時、僕は少しでも近付いていられるだろうか・・・。